〜信楽陶器(透光性陶磁器:特願2009-256638)とは?〜日本六古窯に数えられる陶磁器の産地である滋賀県の信楽で、透ける陶器(信楽透器)が開発されました。陶器は元来、光を通さない性質でありましたが、この土は少々の肉厚でも光を通す特性を持っております。これは、「光を透過する陶器」なのです。特許技術であるこの新しい土を用いて、信楽の艸方窯が世界で初めて開発したものが、この透ける陶器を使った「光る洗面器」であります。【信楽透器の特徴は大きく以下の3つです。】〜3倍の透光性〜厚みのある陶器でも充分に光を通します。薄いから光が透けると思われがちですが、光る洗面器も7~8mm程度の肉厚がございます。〜成形性が良い〜従来の陶器と同様、ロクロ・手びねり・鋳込みによる成形が可能です。また焼成時に熱変形しにくい他、釉がけも可能です。〜練り込みが可能〜焼成時の熱膨張率や収縮率が一般陶土に近く、不透明な陶土との練り込みが可能です。→ストライプやマーブルといった新しい表現が可能です。この新しい土を使った洗面器などの新商品開発を艸方窯では行っております。〜その他〜歴史と風土が育んだ信楽ならではの伝統と、最新のデザインと、新素材(信楽透器)による新時代の窯元を目指して製品を開発しております。
透ける陶器によって実現した光る洗面器
〜独自開発によるLED〜
光る洗面器は、省電力、長寿命であり次世代の光源と言われるLEDを組み合わせることで可能となった、今までにない商品であります。使用するLEDは、様々な検証を重ねた結果、高輝度で、防水性に優れ、発熱がほとんどないものを独自開発しました。
〜ロングセラー商品〜
そして、元来、信楽は大きな焼き物を得意とする産地であり、大物陶器製品では他産地の追随を許しません。その中でも艸方窯は、TOTO CERAトレーディングにおいて23年間のロングセラー商品である洗面器を作り続けてきた高い技術と信頼を持っています。
〜技術と伝統、デザインの統合〜
高い審美性、芸術性を兼ね備えたデザインは、プロダクトデザイナーとのコラボレーションにより生まれたもので、複雑で、精緻な陰影のある造形は制作難易度が非常に高く、大企業の大量生産では制作不可能なものであります。
ここに、日本の先端科学技術と、伝統工芸技術、そして高いデザイン性の融合によって、衛生陶器の新たなステージを切り開いたのです。
日本人は、暮らしの中で様々な美について着目し、文化を洗練させてきました。ここにまた、洗面器に新たな美を見いだしたことによって、洗面所という脇役だった空間に新しい価値の変革をもたらし、新しいライフスタイルの可能性を生み出したのです。